昨日の記事についてのコメントで
天神丸さんが産直市のことにふれていたので
ふと、
「そういえば私、4年前、産直市の運営委員をしてたっけ。」
と、思い出してしまいました。
漁協の理事の提案だったと思います。
漁協主催で理事や各下部組織の長が運営委員になりました。
そのときちょうど私は婦人部長だったので。
ブームが始まったところだったので興味もあってそれなりに楽しめたんですけど、
これ、儲けようと思ったらなかなかです。
お祭り風のイベントなら「魚食普及」の名目で利益は度外視してもいいです。
だけど、これを販売の事業にしようものなら、それなりの企画書が必要ですよ。
しか〜し・・・
しょうがないです。基は漁業者なんですから。素人の集まりです。

とりあえず、場所は確保しました。
漁協の敷地内で駐車スペースも有り。
日程は月に1回だったかな?(2回だっけ?)
宣伝は、新聞にチラシを入れました。
宣伝カーも出して、「♪魚、魚、さかなー、魚を食べるとー♪」のMusicを流しながらPR
もちろん、当日もずっと、「♪魚、魚、さかなー、魚を食べるとー♪」です。
ゲップが出るくらい・・・
なぜか『伊達あじ』がらみでテレビ局もやってきて前日に生中継の宣伝有り。
1回きりのイベントなら大成功ですよ。
漁師たちの意識は ?
まず・・・出店が面倒だと。
市場なら箱につめて並べたらおしまい

でしょう。
産直市で個人出店となれば、販売もしなくちゃいけない。
漁師は沖からクタクタに疲れて帰ってくるから、その後出店というのはキツイというわけです。
そこで、グループ出店、または委託出店という方法を考えました。
責任者が浜でとりまとめて会場まで運んできて販売して、手数料を差し引いた代金を漁師に支払うんです。
中には、出店して消費者との駆け引きや会話を楽しんでいる漁師もいましたが
そういう人は稀でした。
消費者動向として
たくさん魚を出店すると余っちゃうんですよね。
珍しい魚、または高級な魚で少量、それが安い!となれば売れます。
それでも余った魚は、
理事が知り合いの料亭に買ってもらったり
「伊達あじ」のプロジェクトチームが取引先と交渉してみたり
これもなかなか苦労していました。
婦人部も同じく。
個人的に出店して販売する人は漁協に手数料を払って、あとは儲けです。
それとは別に、役員に品物を預けて売ってもらうという人は、婦人部にも手数料を払うことになります。
野菜とかが主になりますが、預かる役員も「売らなくちゃ」という思いからプレッシャーがかかって
売れ残ると自分が購入したり・・・
婦人部の役員の参加にあたっては
普段の活動を活かして、手作りの廃油のリサイクル石鹸やEM発酵液を売ることで環境浄化運動に関連づけてみたり
じゃこてん(薩摩揚げのようなもの)や、たこ焼きも販売しましたよ。
先輩は機械を個人で購入して、自宅でも販売していました。美味しかった

魚にしても、たこ焼きにしても、それなりに利益は出ます。人件費をいれなければ・・・(この利益で私たちは別府に行きました)
肝心の漁協はというと・・・
宣伝費や設備にかなり掛かったらしく儲けがトホホ・・・状態だったようで
次の年には解散しました。
そう、下部組織の長がボランティアでやっていたから、なんとか1年間やれたんですね。
これは、産直市は意味がないっていうことではないんですよ。
やり方を工夫すれば発展の余地はあると思います。(真剣に考えるということが前提なのは言うまでもありません)
また、水揚げから売れ残りの処分までをトータル的に見て、運営が可能かどうか。
(販売に掛かる経費も入れて)
そして、その方法が漁業者のためになることなのか。
(委託出店なら地方市場に出すのと変わらないですよね)
野菜と違って、鮮魚の劣化は時間との勝負だから
残った魚の処分の仕方で成功か否かが決まるかな?
行商や営業が『攻め』なら、産直市は『待ち』だから
人が集まる場所が有利です。宣伝費は馬鹿にならないですよ。
ま、『攻め』と『待ち』、両方が整うのが理想ですね。
4年前は失敗したけど・・・必要だとは思ってます。
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