
変化に対応できなくて苦しんでいる中高年

対応しなくてはと過剰に思い込んで苦しくなっている若者
昨日のつづきになりますが、
同じく玄田氏と国民生活金融公庫総合研究所所長の 樋口 美雄 氏の対談です。
玄田氏は双方を対照的としながらも、根本的な部分は同じとしています。
キーワードは”人間関係”以下一部抜粋です。
ちょっと読んでみよう!
玄田 例えば、転職や独立開業に成功した人を調べると、たまにしか会わないけれども、信頼関係で結ばれている知り合いがたくさんいます。
そういう緩やかな人間関係、いわゆるウィーク・タイズ(weak ties)をもっている人は、他の業界の情報や新しいビジネスのアイデアなどがいろいろなところから集まってきます。
これに対し、従来のシステムを引きずっている人たちはストロング・タイズ(strong ties)、つまり、会社の中で強固に結びついた人間関係の強みを十分に生かしてきました。
全員が一致団結して事に当たり、ときには手弁当でがんばってきたわけです。
しかし、現在の社会構造は、緩やかなつながりを生かしてさまざまなヒントをつかむという方向に変わってきています。
これからは、たまにしか会わないけれども、自分と異なる価値観や情報をもっている、信頼できる知り合いを、世代を超えてつくった方がいいと思うのです。
こういう話を若者にすると、大きな反響があります。
それは、実は若者こそストロング・タイズの社会で生きているからです。
自分のことを丸ごと受け止めてくれる3、4人の仲間とつながっていることで安心感を得ている。
でも、安心感を生む人間関係には、自分が本当にやるべきこと、やると自分が成長できることといった情報がないのです。
樋口 そうですね。これまでの日本は、ストロング・タイズの社会でした。
強いつながりで結ばれている人は、経験も価値観も似ている場合が多い。
会社にしても学校にしても、似通った人たちが集まっています。
そうなると、議論をしても、同じような意見しか出てこない。
さまざまな価値観、さまざまな経験をもった人が集まってこそ、議論する意味があります。
異なった経験や価値観をもった人とコミュニケーションをうまくとれなくなっている理由の一つではないかと思います。
玄田 同じような価値観や経験をもつ人だけが集まる弊害を考えると、今の社会の苦しさがみえてきます。
まったく異なる人同士が緩やかに結びつく場ができないと、新しいエネルギーは生まれません。
なぜ、これを取り上げたかというと、
漁業関係の会議などでこういうパターンをよくみかけるからです。
そして、まさに一致団結が大好きなようで・・・
ある漁協女性部の集会で、私は「頑張らない」理論を発表しました。(よせばいいのにね)
案の定、顰蹙を買ってしまいました。
どうも、そのときのキャッチコピーが「一致団結」だったようなんですね

失敗

たしかに響きはいい。
だけど、状況をちゃんと把握して欲しいなあ

会員減少、解散寸前の支部も続出、女性部の存続事態危ういというのに。
そのうえ、一致団結なんかされたら怖いって。入りたくないよ。
そして、先ほどの対談にもあったように
考え方が似通ってしまい、新しいアイデアが生まれてきません。
新しい風を積極的に受け入れる寛容さが必要ですね。漁業界にも。
日本の歴史がそうだったように。
- 関連記事
-
コメント